両手の指が、透けたブラジャーを力まかせにつかんだ

両手の指が、透けたブラジャーを力まかせにつかんだ。普段の尚樹なら、けっしてやらない乱暴な動きだ。はじめて感じる未知のやわらかさが十本の指と二つの掌に広がり、その勢いのまま彩海の身体をタイルの床に押し倒した。
彩海がうまく受け身を取らなければ、後頭部を硬い床にぶつけて、大惨事になっていただろう。そのことにも気づかず、尚樹は横たえた彩海の腰をまたいで、両膝をついた。
彩海が濡れた床に頭をつけて、馬乗りになった少年をじっと見つめる。人妻の顔に浮かぶ表情の意味には、尚樹は気づかない。