震える指でデニムパンツのボタンをはずす。ジッパーをおろす。パンツをずりさげていく。

「よし。そこでケツを出すんだ」
奥寺が腕を取り、比佐子の身体を引きずるように床へ打ち捨てる。
「そんな、もうイヤよっ。どうして私のお尻ばかり……」
床に這い、見上げる比佐子に、奥寺がにやりと笑いかけた。
「気に入ったんだ、おまえの尻が。昨日まであれだけプリプリ見せつけてくれたくせに。いかにもやられたいっていう尻をしてるぜ」
「ちがうわっ。そういうつもりはっ……」
乳房を両腕で隠しながら、比佐子は半身を起こした。尻をついたまま後ずさりする。
すると奥寺は部屋の隅へ追いこむように、また間合いを詰めた。
「またあんなふうに縛られたいか」
「イヤッ。それはイヤッ」
「じゃあ、おとなしく脱ぐんだよ。全部おろして四つん這いになるんだ」
「ああっ……。は、はい……わかりました……」
掠れ声で応じ、比佐子は力なく膝立ちになった。頭のなかがぼうっとする。ふらつき、自分の身体が自分のものでない錯覚に襲われる。幾度も倒れそうになった。
奥寺から顔を背け、震える指でデニムパンツのボタンをはずす。ジッパーをおろす。パンツをずりさげていく。焼けつくような熱い視線を後ろからひしひしと感じた。
「そんなに見ないでっ」
ふとももまでおろしたところで、たまらずそう言った。