空蝉 酔っているせいか美幸の体温は高く感じられ、手指と腕にかかる柔らかな重みをより甘美な物として記憶させた 珍しく驚きで目を丸くする朱里の前で、賢太が美幸の身体を抱き上げる。眠る彼女の揃えた両膝裏と、背に、各々回した二本の手を支点にして抱く格好。俗に「お姫様抱っこ」と言われる体勢だ。 「おー。やればできるじゃない。ひひ、いつもより男らしく見える... 2023.02.15 空蝉