擬音(キス)

巽飛呂彦

唇が、触れる。チュ。だったのか、ムニュ、だったか

いきなり唇が降ってきた。広海が顔をうつむけた、と思うと、あかりの顔にかぶさる。唇が、触れる。チュ。だったのか、ムニュ、だったか。それほどの一瞬だった。あかりが、顔を離したからだ。
神瀬知巳

ちゅっちゅっとキスをしてきた

佑二の頬を両手で挟むと、ちゅっちゅっとキスをしてきた。
大泉りか

作りたてのプリンのような、蕩けそうな膨らみを舌先でつつくと

美波をぎゅっと抱き寄せるとその愛らしい額にくちづけた。瞼、頬と下がってようやく唇へとたどり着く。さっきまでのキスで力が抜け緩んだ唇の感触は一層柔らかだった。作りたてのプリンのような、蕩けそうな膨らみを舌先でつつくと、美波はふん、と子猫のよう...
大泉りか

美波の唇に自分の唇を押し付けた

衝動に突き動かされるままに、美波の唇に自分の唇を押し付けた。ココアに浮かべたマシュマロのように甘くて温かな感触に優しく受け止められる。何度口づけを重ねても、その都度、新鮮なときめきと悦びを与えてくれる美波の柔らかな唇。その間から漏らされる、...
大泉りか

抗う間もなく柔かな唇がむにゅりと押し付けられる

ちえりは、四つん這いになった美波の正面に回ると、正座したまま地面に手をついて、その唇にむちゅっとくちづけた。ちえりは目をくりっと動かすと、悪戯を企んでいる子供のような顔で美波に顔を近づけていった。抗う間もなく柔かな唇がむにゅりと押し付けられ...
大泉りか

唇を寄せると、心の中が伝わるように丁寧なキスをした

唇を寄せると、心の中が伝わるように丁寧なキスをした。上顎の裏や歯茎や舌の下までも、くちゅくちゅと弄っては唾液を交換させる。
大泉りか

舌表の心地よいざらつきが、唇の内側の敏感な部分に擦れて愉悦を産む

美波が突き出したベロをつぼめた唇で吸い込むとちゅるっと啜りしごいた。舌表の心地よいざらつきが、唇の内側の敏感な部分に擦れて愉悦を産む。
大泉りか

陰茎の付け根、睾丸とのすれすれのところに唇をむちゅっとつけた

凪子は上半身を屈ませると、陰茎の付け根、睾丸とのすれすれのところに唇をむちゅっとつけた。半開きに開いた唇は涎で濡れていてぺとりと密着する。
大泉りか

ぷにりと蕩けそうに柔らかな唇が、宣英の唇へと当たる

甘えんぼの人妻に口づけると、ぷにりと蕩けそうに柔らかな唇が、宣英の唇へと当たる。熱に浮かされたように囁く凪子の唇に舌を割り入れると、すぐさま差し込み返してきた。温かな舌粘膜が、ねっとりと宣英の舌に絡みつく。濡れた舌が宣英の歯茎から上顎までを...
庵乃音人

ヌメヌメとザラザラが一緒くたになった舌を擦りつけられるたび

濃厚でありながらどこか滑稽なものも感じさせた、熱っぽい接吻上級編。しかし実際に体験してみると、その快さは想像を絶する官能味に富んでいる。ヌメヌメとザラザラが一緒くたになった舌を擦りつけられるたび、悪寒のような鳥肌が背筋を駆け上がった。
庵乃音人

猫がミルクを舐めるような秘密めいた粘着音

キュートなバスガイドはいっそう興奮した顔つきで身を乗りだし、啓太の顔を両手に包んだまま、なおも熱烈に舌を絡みつける。そのたび車内に響くのは、猫がミルクを舐めるような秘密めいた粘着音。
庵乃音人

舌と舌とがクネクネと互いにくねりつつ

キュートな美貌が色っぽく崩れ、ローズピンクの舌が飛びだしてくる。なおも惑いはありつつも、啓太はもう抗えない。おずおずと舌をだして応じると、ピチャ……。(うおお、何だ、これは!?)舌と舌とがクネクネと互いにくねりつつ、相手に擦れた。その途端、...