巽飛呂彦

巽飛呂彦

それまで手のひらだけで接していたあかりの肌が、ほとんど背後から覆い被さるように密着している

「ほら、手、上げて」言われたとおりにすると、脇からくぐったあかりの手が、広海の胸や腹にまで伸びてくる。「わ!ぇえ、あ」思わずわけのわからない声が出た。それまで手のひらだけで接していたあかりの肌が、ほとんど背後から覆い被さるように密着している...
巽飛呂彦

湯の上に出ているだけでも、たっぷりと豊かなバスト

湯船には、長い黒髪が濡れないようにアップにした女性がふたり。広海を見て、驚きに目を見張る。そのうちのひとり。丸みを帯びた肩がやさしげな、いま声をかけてくれたほうの女性だ。その唇と目が、微笑んだ。湯の上に出ているだけでも、たっぷりと豊かなバス...
巽飛呂彦

そう言ってあかりが、ボディーソープをたっぷり塗りつけた手のひらで広海の背中をなで回す

「スポンジなんて使わなくたって、こっちのほうがすみずみまできれいになる、だろ?」そう言ってあかりが、ボディーソープをたっぷり塗りつけた手のひらで広海の背中をなで回す。洗い場に敷いたバスマットは広くて、ふたりが余裕で寝そべることができるものだ...
巽飛呂彦

貴和子にも負けないほど実った乳房がふたつ、どうどうと鎮座していた

女性客が立っていた。仁王立ち、と言ってもいい。タオルで裸身を隠すなどまったく考えもしないのか、股間も乳房も少しも覆われていない。丸見えだった。床に大の字になった広海から見ると、股間の濡れた恥毛が鬱蒼と茂っているのがまず目に入ってしまう。その...