「ママが好きなキスはねぇ、舌全体を使う、キスなの……。舌先だけじゃなく、舌の表面全体をお互いに擦り合わせたり、舌がちぎれるぐらいに、ゆっくりと吸い求めたり、そして、唾液を交換して、お互いに飲み合うようなキス……」
「凄いよ、ママ……。ねぇ、ママ、ママとは本当のセックスはしないまでも、毎晩、ママと一緒に寝て、今日のようにしていいの?」
(ああ、この子ったら、毎晩、こんな素敵な攻め方をされたなら、私のほうが我慢できなくなっちゃう……)
そう危惧しながらも、由美は「ええ、いいわよ」と甘い声で応え、開いた健太の口中に唇を挿し込んでいた。上半身を起こしかけていた健太が、由美の舌を口内に受け入れたままにベッドに倒れ込む。
(ああっ、この匂い……)
舌を絡め合いながら、強烈な性臭にむせ返りそうだった。目の端に、ついさっきまで、健太の肉棒を包んでいた、極薄のパンティが見えていた。
(す、凄い……。あああっ、健太ちゃん、ママのそのパンティに、何度、ミルクを放ったのかしら……。ああ、頭が、くらくらしてくる……)
教えるはずのキスがおろそかになるほど、視界に入った汚れたパンティに目を奪われる。すでに幾層にも種汁が染み入り、ごわごわした部分と、まだ湿っているような箇所が見て取れる。
(ああ、私のパンティ……。健太ちゃん、母親である私と交わっているような気分で、このパンティに、何度も……)
目に見える現実が由美を倒錯させる。由美は激しく健太の舌を貪りながら、手をのばし、健太の放った精液まみれの、盗まれた自分の下着に付着していた種ミルクに直に触れ、半ば陶酔していた。
著者: 小鳥遊葵
「じっとしてて……これは大人になる儀式だから」少年のズボンからたくましい肉茎を引き出す美熟女。絡まる指先、深々と呑み込む唇、顎を伝う雫……祭りの夜、年上の女が若者の筆おろしをする島の風習。教え導くはずが、性の愉悦に溺れていく35歳。留美子、咲枝、由美……海の女は淫らで美しい。