そろえた両足の先で、サンダルがピクンピクンと動いているのも見える

尚樹はスラックスのポケットに指を入れる。彩海から、いつでも使ってもいいと言われながら、まだ踏ん切りがつかないでいた。人差し指をスイッチに触れさせる。内部の電池から電気が漏れているように、指がピリピリする。
(今こそ、やるときだ!やってやるとも!)
「んっ!」
スイッチを強く押すと同時に、彩海が白馬の背中の上で唇を噛んだ。喘ぎ声を押さえたに違いない。両手で馬体を貫く金色のポールにしがみついた。身体のくねりを消しているに違いない。そろえた両足の先で、サンダルがピクンピクンと動いているのも見える。