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白磁のようになめらかな肩が露出すると、兵士たちの視線が熱を増した

御堂乱

右側には各国の大使たち。左側には大使館スタッフ。後ろには他の大使夫人たち。そして正面には、小銃を構えたまま欲情に眼をギラつかせた東ロメニアの兵士たちがいる。衆人環視の中でドレスを脱いで裸にならねばならない羞恥と屈辱に、気が遠くなってしまいそうだ。
慄える手をクリームイエローのドレスの肩紐にかけた。
日本の青木大使が何か叫んでいるが、羞恥に灼かれる彼女の耳には入っていない。
白磁のようになめらかな肩が露出すると、兵士たちの視線が熱を増した。
(い、いやッ)
全員が固唾を呑んで見守る中、耐えきれなくなったキャサリンは、ほっそりした腕を交叉させて必死に胸を庇った。
「できないわ……許してッ」
火になった美貌をイヤイヤと左右に振りたてた。
「お前たち、手伝ってやれ」
中尉の命令で、待ってましたとばかりに四、五人の兵士が襲いかかった。

出典:~敗戦国の人妻 (フランス書院文庫)

著者: 御堂 乱

「全員、裸で壁際に並んで、尻をこっちに向けろ」夫の目の前で、餓えた獣たちの餌食になる令夫人。愛する娘をかばうため、兵士に強姦される人妻。収容所内で淫らな性的拷問にかけられる美母娘。縛られ、穢され、弄ばれ……無残に横たわる裸身。敗戦国を舞台に御堂乱が描く壮大なハードロマン!