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芝居じみたセリフを言っておいて、美の極致とも言うべきバストのふくらみに手を伸ばした

御堂乱

「エクセレント!」
一同の気持ちを代弁して中尉が叫んだ。
ツカツカと大使夫人に歩み寄ると、いったん部下の兵士らの方を振り向き、
「諸君、この美しい乳房に敬意を払いたまえ」
芝居じみたセリフを言っておいて、美の極致とも言うべきバストのふくらみに手を伸ばした。指の腹で円を描くように乳輪をなぞってやると、敏感な乳首はたちまちにしこりだし、ついにピョコンと勃起してしまった。
「おやおや、こんなにおっ勃てて」
羞じらってうつむく顔を覗きこみながら、
「どうやら美しいだけでなく、感度もよさそうだ」
誰の目にも分かるほどしこり勃った乳首を、中尉は指でつまみあげた。コリコリとしごき、ゴムのように引き伸ばす。フランス美女の反応を窺いつつ、引き伸ばしてはしごき、また引き伸ばしてはしごく。執拗な指戯はからかいの域を超えていて、あきらかに愛撫だった。本気で感じさせようとしている。

「全員、裸で壁際に並んで、尻をこっちに向けろ」夫の目の前で、餓えた獣たちの餌食になる令夫人。愛する娘をかばうため、兵士に強姦される人妻。収容所内で淫らな性的拷問にかけられる美母娘。縛られ、穢され、弄ばれ……無残に横たわる裸身。敗戦国を舞台に御堂乱が描く壮大なハードロマン!