「いいっ、ああっ、いいっ」
「一緒にイクんだ、マレーナ」
射精の切迫を感じながら少年は命じた。
「僕の子を産むんだっ」
さっきまでのクールさをかなぐり捨て、腰のバネを利かせて揺すりたてる。渾身の突き上げは、互いの髪が千々に乱れる激しさだ。
「ハンス様っ、ああっ、ハンス様っ」
マレーナはもう抗しきれない。いや、抗いの気持ちなど、とうに失くしていた。
「いいっ、たまんないっ、あああっ、いいわっ」
あけすけな牝声が、開きっぱなしの唇からひっきりなしにこぼれた。貞淑な人妻はどっぷりと官能に浸りきり、骨の髄まで肉悦に痺れきっていた。
「ひいッ、ひいいッ……ひいッ、ひいいッ」
喉を絞ってヨガり啼き、半狂乱になって尻を揺すりたてる。
「ああっ、イキそおっ!イクっ!イクっ!イクううっ!」
錯乱のあげく女獣と化した人妻は、我を忘れてガキッと少年の軍服の肩に噛みついた。それが合図であったかのように、
「うむううッ!」
少年が重く呻き、ドッと熱いマグマを噴き上げた。
(ヒイイッ!イクうううううッ!)
迸る熱湯に子壺を灼かれて、マレーナは腰から臀部、太腿にかけ、まるで感電でもしたかのようにガクガクッと痙攣させた。
「おうっ、おうっ、いいぞっ、おうっ」
食い切らんばかりの肉の収縮を味わいながら、少年は最高の放出感に酔いしれた。妊娠させるべく他人の妻の子宮に精を浴びせかける。これほど背徳的な快感は無い。喜悦に呻きながら、最後の一滴まで劣情を絞りきった。
出典:~敗戦国の人妻 (フランス書院文庫) ~
著者: 御堂 乱
「全員、裸で壁際に並んで、尻をこっちに向けろ」夫の目の前で、餓えた獣たちの餌食になる令夫人。愛する娘をかばうため、兵士に強姦される人妻。収容所内で淫らな性的拷問にかけられる美母娘。縛られ、穢され、弄ばれ……無残に横たわる裸身。敗戦国を舞台に御堂乱が描く壮大なハードロマン!