なにも裸を見せるわけではない。こんな子供にほんの少しスカートのなかを覗かせるだけだと、初美は自分に言い聞かせた。ここで拒否して、学校に訴えたり達也の両親に抗議しても、白を切られるのがオチだ。達也の直人への報復のほうがこわい。
初美はもうなにも言わずに脚立の前へと進むと、ハイヒールの足を段にかけた。段を登るにつれて、達也が後ろからスカートのなかを覗きこんでくるのがわかった。
(ああ……見られている……)
覗いているのはまだ子供だというのに、初美は頭のなかがカアッと熱くなった。
よりによって、こんな時にパンストをつけてこなかったとは……。達也の視線がふくらはぎから太腿の後ろへ、そしてパンティにくるまれた双腎にねっとりと這ってくるのが、熱いまでに感じられた。まるで、下着のなかまで覗かれているような錯覚に陥る。
「やっぱりパンティは白か。可愛いのをはいてるんだね、初美さん」
達也はニヤニヤと笑った。
ムチムチとした肉にパンティがくいこんで、小さすぎるように見える。そこからたち昇る妖しい女の色香が、達也の鼻孔をくすぐるようだ。
著者: 結城彩雨
(あの子に見られたりしたら、私たち、破滅よ……)背後から息子の悪友に貫かれ、恍惚に喘ぐ初美は、誰にも見せたことのない淫らな牝の顔を浮かべていた。体育館、通学電車、寝室…時と場所を選ばない狼たち。最後の矜持を振り絞る美母の想いを打ち砕くように、物陰から覗き見ている我が子の手には浣腸器が!