「それじゃもっとよく観察するから、こいつを咥えていてよ、初美さん」
達也はもう一方の手でバイブレーターを取りあげた。卵型バイブを二個つなげたような形をしていて、それがなにか初美でもすぐにはわからなかった。まして子供らにはわかるはずもなく、達也が診察に使うと言ったことを信じているようだ。
達也の指にかわってバイブレーターがヌルッという感じで、初美の膣のなかにもぐりこんだ。そこからコードが伸びて、スイッチボードにつながっている。
「ああ……」
子供たちの前でバイブレーターなどというおぞましい淫具を入れられ、初美はなにも言えなくなった。ここで初美が泣き叫んだり抵抗すれば、それがなにかを子供らに自ら教えるようなものだ。
「しっかり咥えてるんだよ、初美さん」
指で押しこんでバイブレーターの姿がすっかり見えなくなると、達也は今度は初美の肛門の体温計に手を伸ばした。
いきなり引き抜かれて、初美はひいッとのけぞった。
「体温計を抜いたくらいで、本当におおげさな初美さんだな。フフフ、それとも尻の穴のほうがもっとヤバイ状態なのかな」
わざとらしく言いながら、達也は体温計を見た。昨夜の疲れのせいか、初美の体温は少し高めだったが熱があるというほどではなかった。
「直人、やっぱりママは熱があるよ。これはなんとかしないとマズイな」
達也は平然と言った。
著者: 結城彩雨
(あの子に見られたりしたら、私たち、破滅よ……)背後から息子の悪友に貫かれ、恍惚に喘ぐ初美は、誰にも見せたことのない淫らな牝の顔を浮かべていた。体育館、通学電車、寝室…時と場所を選ばない狼たち。最後の矜持を振り絞る美母の想いを打ち砕くように、物陰から覗き見ている我が子の手には浣腸器が!
