反応をうかがいながら、瑞穂は指先に強弱をつけ、剥きだしになった亀頭粘膜と皮の境目の、とりわけ敏感な部分を刺激してくる

瑞穂がこの家にやってきたのは、ほんの八時間ほど前だ。昨日の夜には考えられなかった出来事が、今まさに起こっている。
祐司はぼんやり頭がのぼせてくるのを感じながらも、股間から伝わってくる鮮烈な快感に身を委ねる。
瑞穂は五本の指をうねらせながら、ペニスの皮を根元のほうに引っ張り下ろすようにしごく。半分ほどが皮に隠されていた亀頭部が剥きだしになった。露わになった粘膜に、瑞穂はそっと指先で触れる。
「はぁうっ！ああっ。くうぅ」
電流のような快感が走り抜ける。祐司は体をぴくぴく引きつらせ、愉悦の声をもらした。
「こういうさわり方のほうがいいですか？」
反応をうかがいながら、瑞穂は指先に強弱をつけ、剥きだしになった亀頭粘膜と皮の境目の、とりわけ敏感な部分を刺激してくる。
「いいよ。あああ、めちゃくちゃ気持ちいいんだ」
「我慢できなくなったら、だしちゃってかまいませんからね」
何事もないことのように、瑞穂は言った。だしていいとは、射精していいということだろう。そんな夢のようなことが許されるのだろうか。全身を駆け回る快感に惚けたようになりながらも、まだ現実だとは信じられない。
瑞穂は親指、人差し指、中指の三本で肉竿を掴み、やわらかなタッチで上下に擦りはじめる。素早く動かしたり、ゆっくり上下させたり、手首の動きに変化をつけている。どんなふうに触れても、彼女の指先は心地よくペニスにからみついてきた。
下腹部の熱は沸騰するように熱くなり、ペニスの内側で、尿道がちりちり焦げてしまいそうな感じになる。
（ああ、ダメだ。このままじゃすぐイッちゃう……）
流れでこうなったが、瑞穂に触ってもらうことなど、これから先あるとは思えない。あっという間に達してしまうのはもったいない。祐司は歯を食いしばり、身を捩って絶頂を堪える。
「我慢、しなくっていいんですよ。祐司さんがよければ、またいつでもお手伝いしますから」