再び、香蓮は顔を近づけてくる。唇が合わせられた。健太はそれを受け入れようとしていた。
(だって、女のほうから迫られているのに、これ以上拒否したら、恥を掻かせることになる)
そう割り切った瞬間、健太の動きは積極的になる。半開きで迫る香蓮の唇の中に、いきなり舌を挿し込んだ。
「うぅっぶ……。け、健太、最初から、舌を、捻じ込んでくるなんて……」
口ほどに体験数はないのかも知れない。不意に挿し込まれた健太の舌に驚いた香蓮は、慌てて唇を離すと、一瞬、怯んだような目を向けてくる。
「だって、キスしてって言うから……。ジョークだったのなら、僕はやめられるよ」
「健太って、案外生意気なのね。いいわ。気に入ったわ。受けてやろうじゃないの」
言葉が終わらないうちに、香蓮の顔が再び近づくと、今度は香蓮のほうから健太の口中深くにまで舌を挿し込んでくる。
(香蓮の舌、ママや咲枝さんたちのようなねっとり感はないけど、でも、動きが凄い活発……)
健太も負けてはいなかった。留美子も咲枝も、それに義母でさえ、健太のキスの濃厚さを褒め称えていた。舌を絡め合う。
「うううっ、は、激っげ、ひぃ……」
香蓮の膝が震えていた。香蓮も人並み以上に敏感な体質のようだった。健太は舌を駆使して、香蓮の口内を隈なく舐め回す。肉棒はすでに、極限状態だった。数分、舌を貪り合っていた。どちらからともなく唇を離した。
著者: 小鳥遊葵
「じっとしてて……これは大人になる儀式だから」少年のズボンからたくましい肉茎を引き出す美熟女。絡まる指先、深々と呑み込む唇、顎を伝う雫……祭りの夜、年上の女が若者の筆おろしをする島の風習。教え導くはずが、性の愉悦に溺れていく35歳。留美子、咲枝、由美……海の女は淫らで美しい。