「ほれ、舌を出しな。キスしようぜ」
薄く開いた紅唇に唇を触れさせると、人妻はヒッと息を吸って泣き顔をそむけた。両腕を拘束され屈曲位で犯されている彼女には、それが唯一可能な抵抗だったのだが、
「旦那を死なせたくないだろ。言うことをきいた方がいいぜ」
そう脅されると強くは抗えない。涙に濡れた顔を両手で前向かされ、無理やりに唇を奪われた。
「ムウウウウッ!」
(い、いやあッ!)
強引に舌が押し入ってくる。懸命に逃がす舌を絡めとられ、ちぎれるほど強く吸われた。同時に男の腰の動きが大きくなる。体重をかけ、ドスンドスンと上から肉杭を打ち込んできた。
(いやっ、ああっ、いやよっ)
舌を絡めとられたまま、マレーナは息もできなくなった。
出典:~敗戦国の人妻 (フランス書院文庫) ~
著者: 御堂 乱
「全員、裸で壁際に並んで、尻をこっちに向けろ」夫の目の前で、餓えた獣たちの餌食になる令夫人。愛する娘をかばうため、兵士に強姦される人妻。収容所内で淫らな性的拷問にかけられる美母娘。縛られ、穢され、弄ばれ……無残に横たわる裸身。敗戦国を舞台に御堂乱が描く壮大なハードロマン!