ソープのぬめりが潤滑油代わりになり、陰茎をすべる志摩子の手は風呂のなかでしごいてもらったときの何倍も気持ちいい。
「ここでしょ、貴史さん?男の人……ここをこうされると気持ちいいんでしょ?」
志摩子のヌルヌルした手が集中的に亀頭を責めた。もっとも鋭敏な快楽神経の集中した場所を上へ下へと擦過され、しぶくような気持ちよさが爆ぜる。
「うわっ、志摩子さん、それ気持ちいい……」
「勉強したの……あうっ、ふはぁ、少しでも……悦んでほしくて……あっあっ……ね、ねえ、男の人のおちんちんって……みんなこんなに大きいの?すごい……」
手のなかをすべるペニスの大きさに、志摩子は今さらのように感嘆の声を上げた。
「いや、ど、どうなんでしょう……あぁ……」
縮こまっているときはさほどではないが、海綿体が膨張して反りかえると、貴史の陰茎は二十センチほどにまで大きくなる。志摩子が驚くのも無理はなかった。
「あん、ふはあぁ……」
乳首が背中に擦れることで、志摩子も淫らな快感を覚えるらしかった。
気がつけばいつしか胸だけでなく、股間までをも貴史に擦りつけている。
(あぁ、この感触って……志摩子さんのアソコの毛……?ゾクゾクする……)
日常と隔絶したこんな場所での猥褻なまぐわいに、いっそう恥悦が募った。
「あう、出ちゃう……志摩子さん、精子……そんなにしたら精子が……」
一気に射精衝動が膨張した。くすぐったいような気持ちよさが亀頭から股のつけ根にシミみたいに広がる。尿口からドロリとカウパーが溢れた。
「出して。これでいいのよね?こうすれば射精できるのよね?貴史さん……」
愛らしい声で言い、志摩子は手コキの速度を上げる。ソープがさらに泡立ち、すべらかな指が肉傘を擦るたびにヌチャヌチャと派手な粘着音が響いた。
熱かった。二人の身体から汗が噴き出し、雫になって身体を伝い流れる。
ピンク色に火照った女体から湯気をあげながら、志摩子は乳房を、腹を、股間の茂みを擦りつけた。そのたびに汗とソープの泡が混じり合った粘液が、ヌチャリヌチャリと下品な汁音を立てる。
「あぁ、気持ちいい。射精する……もう出ちゃいます……!」
もう限界だった。貴史はうわずった声を上げ、射精寸前の快美感に酔い痴れる。
「いいのよ、遠慮しないでいっぱい出して。しごいてあげる……しごいてあげる!」
絶頂に追いやろうと、指の動きが強さを増した。丸めた窮屈な指の筒にしごかれ、亀頭の形が思いきり変形する。勢いあまって飛び出した鈴口を再び指の筒ににゅるっと揉みつぶされ、ついに脊髄から脳天に恍惚電流が突き抜けた。
「うわあぁ、き、気持ちいい……出る……出るうぅ……」
「あはあぁ、貴史さん……」
焼けるような熱感とともにペニスが精液を噴き上げた。
射精した本人でさえ呆れたくなるほど派手な射精。陰茎の肉ポンプが脈打つたびに白濁粘液の塊が飛び出し、糸を引いて洗い場のすのこに飛び散る。溢れた精液は泡まみれの志摩子の指にも付着し、練乳を思わせる粘液が白い手の甲を垂れ流れた。
出典:~魅惑の桃尻温泉郷 女子大生と恋の四角関係 (リアルドリーム文庫) ~
著者: 庵乃音人
「夏休みって何か予定ある?」密かに恋い慕う大学の先輩・祈里の誘いで訪れた山村。そこで青年は祈里の友人・志摩子の縁談を断るために偽りの婿候補として“お試し婚”をすることになる。祈里への恋心を抱えながらも縮まる志摩子との距離。さらに志摩子の妹も巻き込み、交錯する恋の行方は!?