「ちゅっ……ぁむっ。ン、フ……っ」
熱に憑かれた美幸が、事前の朱里の教え通り、自身の唇で挟みつけた彼の下唇を軽く引っ張り上げる。甘噛みした下唇を、チロチロと舌先で舐ってはくすぐり立てた。
「んんっ……み、美幸、さっ……んっ……!?」
むずかる彼自ら口蓋を開く頃合を見計らい、美幸の舌先が蓄えていた唾液を垂らし込む。狙い通りに雫が滴り落ち、着弾先である彼の喉が驚きに震えた。
「そ、それ、私の唾液……です」
恥じらい混じりの告白から数秒遅れ。緊張と期待の入り混じる面持ちで美幸が見つめる中、嬉々として賢太の喉が鳴った。嚥下して間もなく、物足らなさを訴える彼が開口し、舌を差し出す。
(も、もっと?もっと欲しいの、賢太さん……っ)
自分の唾液を好きな人に飲ますなんて、変だ。でも、飲ませたい。被虐に悶える心根に同調し、モジつく股根が熱を蓄えてゆく。気づけば、彼の口内に舌を滑り込ませていた。
出典:~ときめきアパート性活 愛しの管理人さんと魅惑の隣人たち (リアルドリーム文庫) ~
著者: 空蝉
ひとつ屋根の下 恋色の陽だまり ボロアパートに独り暮らしをする浪人生・賢太は、一癖も二癖もある隣人たちと深い仲になる。「初めてのおっぱいの感触はどう? 柔らかい?」妖艶な美女・朱里に自信をつけさせてもらった賢太は思いを寄せる管理人の美幸とも心の距離を詰めていくが、なかなか一線を越えられずにいた。浪人生に春は来るのか!?日常に密着したエロス、リアルな舞台設定で送る官能小説レーベル!