「つづきはまた電車のなかでだよ、初美さん」
達也のひとことで、初美は中学生たちに取り囲まれて、再び電車に乗せられた。
今度は反対側の上り電車で、ラッシュの下りとは違ってガラガラだ。ちょうど電車の連結部近くにあるトイレの横の向かい合ったボックス席に押しこまれた。
ガラガラの電車のなかでそこだけ十八人も中学生がいて、異様な雰囲気だった。気にして他の乗客が視線を向けてきたが、少年の群の中心に初美がいて、これからいたぶられようとしていることには気づかない。出来の悪い中学生がたむろしているとしか見えなかった。
初美はボックス席で再び全裸にされた。
「か、かんにんして……こんな所で……」
初美は座席の上に身を伏せて裸身を少しでも隠そうとしながら、消え入るような声で哀願した。満員電車のなかで全裸にされるのも気の狂いそうな恥ずかしさだったが、ガラガラの電車のなかでも同じだ。
著者: 結城彩雨
(あの子に見られたりしたら、私たち、破滅よ……)背後から息子の悪友に貫かれ、恍惚に喘ぐ初美は、誰にも見せたことのない淫らな牝の顔を浮かべていた。体育館、通学電車、寝室…時と場所を選ばない狼たち。最後の矜持を振り絞る美母の想いを打ち砕くように、物陰から覗き見ている我が子の手には浣腸器が!
