勝ち気そうに言うソフィーの鼻はツンと上を向いてチャーミングだ。若くしなやかな肢体に、ドレープの豊かなベージュのドレスがよく似合っている。ややソバカスが目立つことを除けば、セミロングの栗色の巻き毛といい、良く動くコケティッシュな瞳といい、女としての魅力では誰にも負けないのだから、もう少し性格が穏やかなら完璧なのにと思いながらキャサリンが後ろを振り向くと、遅れてやってきたイギリス大使夫人のオリヴィア・マクダウェルが、ドレスの上にまとった薄紫色のショールをボーイに手渡しているところだった。
出典:~敗戦国の人妻 (フランス書院文庫) ~
著者: 御堂 乱
「全員、裸で壁際に並んで、尻をこっちに向けろ」夫の目の前で、餓えた獣たちの餌食になる令夫人。愛する娘をかばうため、兵士に強姦される人妻。収容所内で淫らな性的拷問にかけられる美母娘。縛られ、穢され、弄ばれ……無残に横たわる裸身。敗戦国を舞台に御堂乱が描く壮大なハードロマン!