「もっとだ、奥さん。もっと色っぽく腰を回すんだ」
「ううっ、こんな……こんな恥ずかしいこと……」
喉を絞って声をかすれさせると、志津子はさらに大きく、破廉恥に腰を旋回させた。
頭の中が真っ白になっていく。自棄の気持ちが露出の昂奮を呼び起こすのか、知らず知らずのうちに志津子の腰の動きは大胆になっていく。
「いいぜ、奥さん、その調子だ。そのまま腰を振りながら、連中に尻を見せな」
「ハアアッ……」
腰を卑猥に旋回させながら、志津子は見上げる野次馬たちへヒップを向けた。
おおおーっと更なるどよめきが群衆の中に渦を巻いた。
ハイレグパンティの尻側はTバックになっていた。紐状の赤い布地を臀裂に深く食いこませ、セクシーにくねる人妻の白い尻は妖しすぎた。強制されての露出だと分かるだけに、ますます興奮を呼んだ。野次馬たちは生唾を呑み、新聞記者らのカメラは一斉にフラッシュを焚いた。機動隊の隊員たちの中にも、やたらと額の汗を手の甲でぬぐう者がいる。
白桃のようなヒップを挑発的にうねり舞わせる人妻の隣に、ナイトガウンを羽織った竜二が姿を現した。手を水平に動かし、鎮まるようにとジェスチャーで群衆に指示した。
著者: 御堂乱
「どこまで許せば満足してくれるの? もう出てって」男の肉茎をしごかされながら悲壮な目で訴える志津子。二人組に占拠された高島家のリビングで続く凌辱の狂宴。妻の痴態を力なく見守る夫、婚約前の躰を穢される家政婦。ついには身を挺して守ろうとした愛娘の操までが……極限状態下に置かれた男女がさらけだす愛と性の真実!