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初弾は朱里の指先を掠めて勢いよく、彼女の整った鼻筋へとぶち当たった。それが垂れ滴るよりも早く、第二弾が被さるように注ぐ。

空蝉

自分が美幸を──想像しただけで余計に血の充足した肉勃起が猛り盛った。雁首に抱き付く右手指を蠢かせ、朱里が「よろしい」と小さく囁く。そのまま彼女の唇が青年の亀頭に軽く一度口付けて──それが、とどめの合図となった。
朱里の右手指が、雁から竿の根元までを手早く往復する。左手指で玉袋、乳首で腿肉、吐息で亀頭。同時に各々を愛で蕩かして、賢太の迫り出す情欲のマグマの膨張を後押しした。
(あぁ、出るッ──!)
予兆を感じ取ったのが先だったか、それとも──。判然とせぬほど恍惚に耽溺した状態で尻をグッと持ち上げて、賢太の肉棒は朱里の手の内で猛々しく跳ね回った。一瞬後、まるで噴水の如き勢いで、白濁の粘性液が弾け出る。
初弾は朱里の指先を掠めて勢いよく、彼女の整った鼻筋へとぶち当たった。それが垂れ滴るよりも早く、第二弾が被さるように注ぐ。その全てを、厭いといも避けもせず朱里の顔が受け止める。
弟分へのたっぷりの愛情を示すように、射精真っ只中の肉竿を扱き、射出の勢いを増す助力さえ惜しまれなかった。
「うぅ、っ!はぁ、はぁはっ……あァ……朱里姉ちゃんっ、ごめん……」
「謝らなくていいって。賢太があたしの手で感じてくれた証拠なんだし。相手が喜んでくれたなら、頑張った女の方だって、嬉しいんだから」
子供時代の呼び名に戻っている事にまだ気づかない弟分を微笑ましく見つめる。そんな菩薩めいた表情の朱里の、精液まみれの指先が賢太の鼻筋を摘まんだ。
自身が吐き出した汁の生臭さが鼻孔を衝き、思わず眉間をしかめた弟分を眺め、心底から嬉しげに、朱里が声を上げて笑う。してやった、とでも言いたげな悪戯娘の表情。やっぱりこちらの方が似合ってるな、とつくづく痛感させられる。
「やぁだ。まだカッチカチ。よっぽど溜まってたのね。全部吐き出させてあげる」
ようやく肉竿からの吐精が終焉を迎えても、朱里は肉棒を握ったまま。まだ十分な硬度と熱々ぶりに感嘆し、目尻を下げている。
精液にまみれたまま微笑むその姿は、非日常的な淫靡さを醸していた。

出典:~ときめきアパート性活 愛しの管理人さんと魅惑の隣人たち (リアルドリーム文庫)

著者: 空蝉

ひとつ屋根の下 恋色の陽だまり ボロアパートに独り暮らしをする浪人生・賢太は、一癖も二癖もある隣人たちと深い仲になる。「初めてのおっぱいの感触はどう? 柔らかい?」妖艶な美女・朱里に自信をつけさせてもらった賢太は思いを寄せる管理人の美幸とも心の距離を詰めていくが、なかなか一線を越えられずにいた。浪人生に春は来るのか!?日常に密着したエロス、リアルな舞台設定で送る官能小説レーベル!