「聞いたろう、奥さん。この場で下着を脱いで素っ裸になるんだ。それとも可愛い娘と交代するかい?」
志津子に迫った。
志津子に選択の余地はない。
青ざめた唇を血がにじむほど噛みしめると、志津子は臆する心に鞭打って手を背中へまわし、ブラジャーのホックをはずした。精緻なレース刺繍の赤いハーフカップブラが竜二の手に渡ると、志津子は重みのあるたわわな双乳をスポットライトの光にさらしきった。
望遠レンズ付きカメラのフラッシュが一斉に焚かれた。マスコミ関係者だけではない。数百人の野次馬たちがカメラ付き携帯を頭上にかかげ、一斉にシャッターを切りはじめた。前を塞がれたといって腹を立て、あちこちで喧嘩が始まる。
「あ、ああッ」
胸を隠したくとも許されない志津子は、気を失う寸前だ。
「次はパンティだ」
群衆の騒擾がすさまじいので、竜二は彼女の耳もとで叫ばなければならなかった。
「Tバックを脱いで、尻を振りながら屋上を一周しろ」
すさまじい羞恥の中で、志津子はもう判断力を失っていた。
むちむちした豊満なヒップを惜しげもなく群衆にさらすと、セクシーなTバックに手をかけた。後ろへ突き出した尻をクナクナと振りながら、双丘のせめぎ合う谷間に食いこんだ紐状の赤い布地をゆっくりと捲り下げていく。
群衆の興奮は頂点に達した。フラッシュの嵐、シャッターの嵐だった。どさくさにまぎれてズボンをおろし、あわただしく自慰にふける者まで出る始末だ。
著者: 御堂乱
「どこまで許せば満足してくれるの? もう出てって」男の肉茎をしごかされながら悲壮な目で訴える志津子。二人組に占拠された高島家のリビングで続く凌辱の狂宴。妻の痴態を力なく見守る夫、婚約前の躰を穢される家政婦。ついには身を挺して守ろうとした愛娘の操までが……極限状態下に置かれた男女がさらけだす愛と性の真実!