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今、目の前にあるパンティは単なる「紐」でしかない

宝生マナブ

優美な口調で加奈子を褒めると、玲子はくるりと後ろを向いた。突然、視界に飛びこんできた光景に、雅也は「うわああああ」と叫びそうになった。
(ぱ、パンティが、なくなっちゃった!)
母親が、裸のヒップを突きだしている──そんな風に見えてしまったが、それが勘違いだということはすぐに分かった。だが、目の前に拡がっている光景は、十五歳の高校生にとっては全く信じられないものだった。確かに形だけなら「T」バックだ。横棒は腰を回る生地を、縦棒はヒップの谷間を走る生地を表しているのは、よく知っている。だが、ラインの幅が問題だった。これまで雅也が知っているTバックは、少なくとも数センチの幅を持っていたのだが、今、目の前にあるパンティは単なる「紐」でしかない。ブラのカップをつないでいたものと全く変わらない。だから「T」の縦棒は、途中から玲子のヒップに埋もれてしまい、姿を消してしまっていた。それほどの細さなのだ。

出典:~女子高生ランジェリー 魅惑のTバック姉妹 (リアルドリーム文庫)

著者: 宝生マナブ

女子高生ランジェリー 魅惑のTバック姉妹 (リアルドリーム文庫 89)

思いがけず高嶺の花である先輩・加奈子と知り合った雅也は、下着デザイナーを目指す彼女をサポートすることに。加奈子の姉・詩織の助言で男性が苦手な加奈子のために遊園地デートをしたり、下着姿を披露してもらうのだが…。「わかってたよ。私のランジェリーに興奮してくれるって」次第に大胆になる加奈子との扇情的な恋の行方は―。