「ああっ、あああっ……ああっ、あああっ」
「おいおい、誰が腰を振れと言った?勝手は許さないぞ」
人妻の狂態をたしなめながら、少年は内心でほくそ笑む。調教の成果だった。
「だって……だってェ……」
マレーナはもう泣きそうだ。もともと敏感な身体である。夫から「君は感じやすいんだね」と言われ、頬を火に染めたこともあるほどだ。それがここ三ヶ月、休みなく連日色責めを受け続けたことで、未開発の性感まで完全に開花させてしまった。常に肌が火照っていて発情状態なのだ。それは他の女囚たちも同じであった。居住棟では真夜中まで悩ましい吐息や自慰の喘ぎが聞かれた。
「子種を……ああっ、子種をくださいっ」
たしなめられても、からかわれても、もうマレーナは双臀のくねりを止めることができなかった。
「ください……マレーナに……あァ、ハンス様の子種をっ」
意識しての媚態ではない。三ヶ月経った今でも妊娠の兆候が無かった。半年以内に子を孕まなければ、下位の棟に移され不特定多数の男たちの慰み者にされる。さらに半年が過ぎれば、欠陥品として「処置室」送りになると聞かされていた。マレーナは生きたかった。生き抜いていつか再び家族と平和に暮らしたかった。その生への渇望もまた、慎み深いはずの彼女の肉体を快楽に対し貪欲にしていた。
出典:~敗戦国の人妻 (フランス書院文庫) ~
著者: 御堂 乱
「全員、裸で壁際に並んで、尻をこっちに向けろ」夫の目の前で、餓えた獣たちの餌食になる令夫人。愛する娘をかばうため、兵士に強姦される人妻。収容所内で淫らな性的拷問にかけられる美母娘。縛られ、穢され、弄ばれ……無残に横たわる裸身。敗戦国を舞台に御堂乱が描く壮大なハードロマン!