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おぞましい排泄器官としか考えたことのない箇所を覗かれ、指でいじられるなど思ってもみなかったことだった

結城彩雨

「いやッ、見てはいやッ……」
夏子の泣き声と身悶えが、一段と激しくなった。おぞましい視線と、鼻がくっつきそうに覗きこんでくる熱い息が感じ取れ、それが夏子を怯えさせる。
「へへへ、よく見えるぜ。奥さんの尻の穴がよ。佐藤夏子の肛門がよ」
五郎がわざと意地悪く言って、ふうっと息を吹きかけて笑った。
「いやッ……いやですッ……」
「尻の穴を見られるだけで、そんなにいやがってどうする、へへへ、これからいじりまわそうってのによ」
「そんなッ……かんにんしてッ……」
夏子がいくら泣いて哀願し、腰を振りたてても駄目だった。
欲望のおもむくままに、まず五郎が手をのばしてきた。指先が夏子の肛門に触れた瞬間、
「そんなッ……ひ、ひいーッ」
夏子はビクンと激しくのけぞって、喉を絞った。おぞましい排泄器官としか考えたことのない箇所を覗かれ、指でいじられるなど思ってもみなかったことだった。
「いやあッ……やめて、やめてッ……ひッ、ひいッ、指をどけてッ」
夏子は喉を絞って泣いた。身体の芯に嫌悪と汚辱感のふるえが走って、胴ぶるいがとまらなくなった。
「へへへ、奥さんの尻の穴の手触りは、いい感じだぜ。ほれ、ほれ、俺の指がわかるだろ」
五郎はうれしそうに笑いながら、指先で円を描くように夏子の肛門を揉みほぐしはじめた。
粘膜が指先に吸いつく。すくみあがった夏子の肛門がヒクヒクと痙攣した。

出典:~人妻肛虐調教週間 (フランス書院文庫)

著者: 結城彩雨

どうして、こんなことに……なってしまったの……。淫鬼の奸計に堕ち、調教地獄に見舞われた夏子。夫にさえ晒したことのない菊門に浣腸の毒液を注入されながら、悲哀の翳りを頬に浮かべる姿は、あまりにも美しすぎた……。運命なのか? それにしても、何たる皮肉だろうか? 肉悦の中を彷徨う人妻は、肛虐奴隷として生きるしかない!