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「すごい、です。熱くて、中からトクントクンって、脈打って……硬いみたいで、でも外身は柔らかくて」

巽飛呂彦

(ああああ、なに言ってるんだ。早く鎮まれ、小さくなれよ、俺の……)
焦るが、浩一郎の肉棒はいっこうに小さくはならない。
むしろかおりに注目され、触れられたことで、いっそうこわばり、震えるほど漲ってくる。
「不思議、ですね……こんなに」
湯の中でもなお、隆々とそびえ立つ肉の塔に、かおりは興味を隠さない。どころか、おずおずとまた、
「あ、ぅ」
触れてくる。今度は最初から包み込むように、確かめるように、やさしく、握り込んだ。
「すごい、です。熱くて、中からトクントクンって、脈打って……硬いみたいで、でも外身は柔らかくて」
感触をおぼえるように、ひと言ひと言、かおりがかみしめる。
細く長い指が肉棒に巻き付き、亀頭をなぞり上げる。
「っぅ、う!で、でもかおりさんて、結婚していたんですよね。由香菜だって」
(産んでるし)
肉棒を見たり触れたりするのは、まさか初めてではないだろう。

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