理由は彼女の尻だった。
全体によく熟れた肉体のなかでもとりわけ豊かな尻は、まさに男の目を楽しませるために生まれてきたとさえ思われた。しかもそんな尻を、比佐子は惜しみなくさらしてくれるのである。上半身こそゆったりしたタンクトップやTシャツ姿だが、下半身を包むスパッツは身体の線をありのまま浮きださせる伸縮素材でできている。
こんもりとしたヒップや、官能的な陰影を湛えた谷間は、そのおかげで丸見えとなる。ごく普通に歩いていても、左右の尻肉の捩れる様が薄布越しに手に取れるようだ。捩れるごとにタプッ、タプッと悩ましい音色さえもれてくる気がする。その上、長身で腰の位置が高い分、余計にそれが目につくのである。
比佐子がジムに現われると、居合わせた男たちはまじまじと、あるいはそっと横目を使いつつ、風格たっぷりな彼女の尻に穴が開くほど視線を集中させた。比佐子目当てにこの時間を狙ってやってくる者がいるという噂があるほどだ。
出典:~人妻【裏肉奴隷】 (フランス書院文庫)~
著者: 鳴瀬夏巳
白昼のスポーツクラブは、濃厚なフェロモンに満ちていた。コスチュームから溢れるヒップが眩しい人妻たち。熟れすぎた美臀が命取りになるとは、知る由もない。初めて、屈辱的な体位で嬲られる比佐子、珠実、理香……。哀れなはずなのに、快楽に溺れてしまう身体が呪わしい。五人の妻に隠された、「裏の顔」を露わにする悦び!