女子高生だろうか。白い半袖の上着に紺色のブルマという体操着姿の少女は、ジョギングでもしてきたのか息を弾ませ、両手をももにあてて乱れた息を鎮めていた。
育ち盛りのみずみずしいフェロモンをむんむんと放散する、これまた肉感的な女の子だ。顔や首筋に汗が滲んでいる。遠目に見ても色白で、豊満な乳房と挑むように張り出した見事な臀部の持ち主だった。
「あぁ、疲れた。はぁはぁ……久しぶりに、思いきり走ったかも」
明るい栗色の髪をボーイッシュなショートにした、勝ち気な美貌の娘である。
疲弊したように屈みこんでいた少女はやおら身を起こすと、片手の甲で額の汗を拭い、いきなり両手をクロスさせて白い体育着の裾を掴んだ。
(えっ……ま、まさか。あっ……)
あまりに突然だった。少女は勢いよく手をあげ、首から上着を脱ぐ。
貴史はもう少しで声を上げそうになり、慌てて口を押さえた。
「うー、汗かいた。着替え持ってこなかったなぁ」
愛らしい水玉模様のブラジャーに包まれた豊満な乳房が露出した。祈里より確実に年下のはずなのに、おっぱいの大きさはいい勝負に思える。
少女は汗に濡れた体育着を木の枝にかけて干した。
出典:~魅惑の桃尻温泉郷 女子大生と恋の四角関係 (リアルドリーム文庫) ~
著者: 庵乃音人
「夏休みって何か予定ある?」密かに恋い慕う大学の先輩・祈里の誘いで訪れた山村。そこで青年は祈里の友人・志摩子の縁談を断るために偽りの婿候補として“お試し婚”をすることになる。祈里への恋心を抱えながらも縮まる志摩子との距離。さらに志摩子の妹も巻き込み、交錯する恋の行方は!?