ガードする美幸の手を引き剥がすのは心が痛んだけれど、本気の抵抗をされなかったのを答えと受け止め、躊躇しない。強引に触れさせた右手指で二度。スウェット越しの柔らかな温もりを揉み立てた。
左の手で美幸の片手を捕まえたまま、右手の平で上着越しの触感を堪能した。ふにふにと柔らかく指が沈む感覚の中に、硬い触感もあった、美幸の眉尻が辛そうに動くのを見て、ブラジャーのワイヤーが揉む手に合わせて食い入ってしまっているのだと推測する。
「は、ぅ。ん、ぅう……や、ぁ」
揉むのではなく、手の平全体でスウェット越しの丸みを撫でさする。すると美幸の表情から目に見えて辛さが薄れ、モジモジと尻も揺れだした。
指で震わせるほどに柔らかな弾性を感じさせる、二つの豊かな肉の丘。本来であれば手に余るだろうサイズの乳肉が、スウェットとブラジャーに押し込められる事で、凝縮した肉感を青年の手指に伝える。
「本当に嫌なら、振り解いて。いつでも突き飛ばしていいですから」
そうされてもいいように、拘束していた手を離す。空いた手でもう片方の乳房を捉え、右手同様に柔らかな愛撫を加えてゆく。
美幸は脇こそ緊張に締め上げているものの、両手は下ろした状態で、唇を噛み、押し黙ったまま。ただ潤み煌めく涙目で見上げ、頷いた。コンプレックスを刺激される恐怖と、そこから解放されたいという気持ちの狭間で揺れながら、向き合う決意を示してくれた。
出典:~ときめきアパート性活 愛しの管理人さんと魅惑の隣人たち (リアルドリーム文庫) ~
著者: 空蝉
ひとつ屋根の下 恋色の陽だまり ボロアパートに独り暮らしをする浪人生・賢太は、一癖も二癖もある隣人たちと深い仲になる。「初めてのおっぱいの感触はどう? 柔らかい?」妖艶な美女・朱里に自信をつけさせてもらった賢太は思いを寄せる管理人の美幸とも心の距離を詰めていくが、なかなか一線を越えられずにいた。浪人生に春は来るのか!?日常に密着したエロス、リアルな舞台設定で送る官能小説レーベル!