リンクに広告が含まれています

貴史は挑むように盛りあがる巨乳を片手で掴み、ねちっこい手つきで揉みこねた

庵乃音人

貴史は上体をねじって手を伸ばし、紐を掴んで明かりを消した。
すると志摩子が身体を反転させ、貴史の首に腕を回し、唇を押しつけてくる。
突然暗くなり、しばらく戸惑ったが、やがて目が慣れてきた。窓から差し込む月明かりが、志摩子を闇のなかに青白く浮き上がらせる。
「貴史さん……んっ……」
志摩子の背丈は多分一六○センチもない。一六二センチだと言っていた祈里より小さいから間違いないはずだ。貴史も男としては小柄で一七○センチもなかったが、それでも志摩子に比べたら大きく、志摩子は必死に爪先立ちになってキスをした。
貴史は志摩子の身体を抱き返し、突き出された舌に舌を絡める。ピチャピチャと淫猥な水音を立て、互いに擦りつけあった。
「それともう一つ……」貴史から口を離し、闇のなかで志摩子が甘く囁く。
「丁寧語……そろそろやめて。だって今は……私、貴史さんのお嫁さんよ……」
「し、志摩子さん……」
「志摩子!志摩子……お願いだから……」哀切なものを滲ませた声だった。
「志摩子……」
呼び捨てにすると、志摩子は顔を紅潮させ、ウルウルと瞳を濡らした。
「た、貴ちゃん……」万感の想いをこめたように、初めて貴史をそう呼び、恥ずかしそうにまたも口づけを求めてくる。
(ううっ、志摩子……可愛すぎてたまらないよ、もう……)
言葉は魔法だ。互いの呼び方が変わっただけで、また心の距離が一気に縮まった。
貴史は右へ左へと顔を振り、可憐な美貌をエロチックに歪めて口を吸ってくる志摩子に応え、思いきり口を吸い返す。吸引し合う口の隙間から、間抜けにも思える音が漏れるが、それでも二人は狂おしく口を吸い、舌と舌を戯れあわせた。
エプロンは相変わらず豊満な胸の谷間に挟まれたままだ。貴史は挑むように盛りあがる巨乳を片手で掴み、ねちっこい手つきで揉みこねた。志摩子はお返しのように、ジャージの上から貴史の勃起を逆手に持ち、しこしことしごきあげてくる。
甘酸っぱい疼きが亀頭から全身に広がった。

出典:~魅惑の桃尻温泉郷 女子大生と恋の四角関係 (リアルドリーム文庫)

著者: 庵乃音人

「夏休みって何か予定ある?」密かに恋い慕う大学の先輩・祈里の誘いで訪れた山村。そこで青年は祈里の友人・志摩子の縁談を断るために偽りの婿候補として“お試し婚”をすることになる。祈里への恋心を抱えながらも縮まる志摩子との距離。さらに志摩子の妹も巻き込み、交錯する恋の行方は!?