「おねがい……も、もう、おトイレに、行かせて……」
「行きたければ、お尻の穴をいじられるのが好きと言うんだ、初美さん」
「いやッ……そんなこと、いやッ」
「言うんだ、直人が降りてこない間にね」
達也は初美の肛門を深く縫った指を大きく抽送した。
「いや、いやあッ」
初美は激しく黒髪を振りたくったが、
「……ああ、初美……お、お尻の、穴を、いじられるのが好きです……」
我れを忘れて口走っていた。言ってしまってから、頭のなかがカアッと灼けた。
「やっぱりそうだったんだね。上品な顔をしてても、本当は裸を見られるのが好きな露出狂なんだろ?」
「は、はい……初美は……裸を見られるのが好きな……ああ、露出狂です……」
「好きなのは見られることだけじゃないだろ、初美さん。いたずらされるのが好きなマゾだとはっきり言ってよ。フフフ」
「初美は……裸を見られて……いたずらされるのが好きな……マ、マゾです……」
もう初美は達也に命じられるままに口走る肉の人形だった。トイレに行きたい一心とはいえ、そんな浅ましいことを口にしてしまってから、初美はあわてて否定するようにまた黒髪を振りたくった。
「そんなことを言いながら、お尻の穴でボクの指をクイクイ締めつけて、マゾの露出狂の初美さんらしいね。本当にいやらしいんだね」
「ひ、ひどい……死にたいくらい恥ずかしいのよ……ああ、もう、行かせて……」
「まだだよ。十五分たってないもんね」
達也はあざ笑った。
著者: 結城彩雨
(あの子に見られたりしたら、私たち、破滅よ……)背後から息子の悪友に貫かれ、恍惚に喘ぐ初美は、誰にも見せたことのない淫らな牝の顔を浮かべていた。体育館、通学電車、寝室…時と場所を選ばない狼たち。最後の矜持を振り絞る美母の想いを打ち砕くように、物陰から覗き見ている我が子の手には浣腸器が!