初美は自分に言い聞かせながら、脚立の上で片方ずつブラウスの袖から腕を抜いて、ブラジャーの肩紐をはずした。なかのホックをはずして、両腕で乳房を隠すようにしてブラジャーを取った。
差しだすブラジャーをニヤニヤと受け取った達也は、それを鼻孔にもっていくと大きく息を吸って匂いをかぐ。
そんな達也にとても子供とは思えない嫌悪を感じながら、初美はすばやくブラウスの袖に手を通し前を合わせた。
それでもブラウスの薄い布地に乳首が透けて、隠す腕をおろせなかった。
「いい匂いだね、初美さん。パンティはきっともっといい匂いがするんだろうな」
「いやッ」
初美は思わずスカートの裾を押さえた。
「はやく脱ぎなよ。それともボクが脱がしてやろうか、初美さん」
「や、やめて」
初美はまたキッと達也をにらんだ。
ブラウスから透ける乳首を腕で隠しつつ、脚立の上で前かがみになって、初美はもう一方の手をスカートのなかへもぐりこませた。
下からニヤニヤと覗いてくる達也の目がたまらない。後ろから覗かれているので、下腹部の茂みが見えにくいのがせめてもの救いか。
著者: 結城彩雨
(あの子に見られたりしたら、私たち、破滅よ……)背後から息子の悪友に貫かれ、恍惚に喘ぐ初美は、誰にも見せたことのない淫らな牝の顔を浮かべていた。体育館、通学電車、寝室…時と場所を選ばない狼たち。最後の矜持を振り絞る美母の想いを打ち砕くように、物陰から覗き見ている我が子の手には浣腸器が!