「もう欲しくて仕方ないのか?フフフ、そうなんだろ?」
「はあっ、はあっ、はああっ」
(ううっ、気が……気が変になるううっ)
肉欲の渦に呑まれて言葉も出なかった。
憎むべき独裁者の前に狂態をさらしている。そうと分かっていても、快感が強すぎて矜持を保てない。懸命にすぼめる尻穴を舐めくすぐられた後、露頭したクリトリスをチューと唇で吸いあげられ、
アヒイイイイイイイッ!
シルヴィアは感極まった嬌声をあげ、キリキリとアーチ状に背を反らした。
そのまま二度、三度、ガクガクと磔台の上でヒップをはずませ、それからグッタリと弛緩して、ハアハアと熱い喘ぎにまみれた。
「イッたか、フフフフ」
ヒクヒクと余韻の痙攣を示す秘肉にしばらく舌を這わせた後、
「気をやったのは初めてか?それにしては見事なイキっぷりだったぞ」
ガイウスは体重をかけて上からのしかかりながら言った。
「もう夫婦も同然だ。ずいぶんと悦んでたもんなァ」
ぶ厚い唇でキスを迫られ、シルヴィアは懸命に顔をそむけて拒んだ。
(く、口惜しいっ……)
溢れ出た大粒の涙が頬をつたった。
出典:~敗戦国の人妻 (フランス書院文庫) ~
著者: 御堂 乱
「全員、裸で壁際に並んで、尻をこっちに向けろ」夫の目の前で、餓えた獣たちの餌食になる令夫人。愛する娘をかばうため、兵士に強姦される人妻。収容所内で淫らな性的拷問にかけられる美母娘。縛られ、穢され、弄ばれ……無残に横たわる裸身。敗戦国を舞台に御堂乱が描く壮大なハードロマン!