もうどうなってもいいという抑えがたい欲望が、貴史を獰猛な獣に変えた。壊れかけた板戸を思いきり開け放つ。しゃがみ込んで、放尿途中の祈里の尻を両手で掴んだ。
「きゃあぁ!?えっ……えっえっ……た、貴史くん!」
驚いて、弾かれたように腰を浮かせた祈里は、背後を振り返って声を上げた。
「先輩……」貴史は祈里の尻肉を放そうとせず、より揉みやすい位置になったのをいいことに、乳房でも揉むようにグニグニと揉みしだいた。
「や、やだ、何してるの。出てって。こんなとこ、見ないで……ねえ、貴史くん!」
うろたえた声で祈里が叫んだ。いつも冷静沈着な祈里の、こんなにも慌てた姿を見るのは初めてかも知れない。だが、貴史はすでに分かってしまっていた。自分が知っている先輩など、敷島祈里という女性のほんの一部でしかないことを。
「先輩、僕もうだめです。全然だめです。どうしたら我慢できるのか分かりません」
訴えるように言いながら柔らかな肉を掴んで、くぱっと左右に割った。
「あぁぁ!やだ。やだやだやだあぁ。やめて、やめてえぇ……」
祈里は中腰になって後ろに尻を突き出したままの体勢で当惑した悲鳴をあげた。
止めたくても、一度始まってしまった排泄衝動は意志の力ではどうにもならない。
揉まれるのをいやがって尻を振ると、金色の小便が便器からはずれ、汚いコンクリートの床に飛び散った。祈里は慌てて、尿口から噴き出す小便のラインを元の位置に戻し、動きたくても動けなくなる。
「ううっ、いや……いやあぁ……」
出典:~魅惑の桃尻温泉郷 女子大生と恋の四角関係 (リアルドリーム文庫) ~
著者: 庵乃音人
「夏休みって何か予定ある?」密かに恋い慕う大学の先輩・祈里の誘いで訪れた山村。そこで青年は祈里の友人・志摩子の縁談を断るために偽りの婿候補として“お試し婚”をすることになる。祈里への恋心を抱えながらも縮まる志摩子との距離。さらに志摩子の妹も巻き込み、交錯する恋の行方は!?