「お尻ですよ、オリヴィア」
中尉はもう一度促した。
「あ、ああ……」
上体を前に傾け、オリヴィアは兵士らの方へ心持ち双臀を突き出した。
「もっとですよ」
「うううっ」
「もっとです。もっと後ろへ突き出して」
もっともっとと要求され、九十度に達するまで腰を折らなければならなかった。貴婦人の白い裸の尻は、いまやあさましいまでに兵士らの方へ突き出され、大胆なほど高々と掲げられている。その清らかなヒップがあますことなく部下たちの視線にさらされるようにと、中尉はイギリス大使夫人の横に立った。拳銃の銃口はそのまま背中に当てている。
出典:~敗戦国の人妻 (フランス書院文庫) ~
著者: 御堂 乱
「全員、裸で壁際に並んで、尻をこっちに向けろ」夫の目の前で、餓えた獣たちの餌食になる令夫人。愛する娘をかばうため、兵士に強姦される人妻。収容所内で淫らな性的拷問にかけられる美母娘。縛られ、穢され、弄ばれ……無残に横たわる裸身。敗戦国を舞台に御堂乱が描く壮大なハードロマン!