浩とて思いは同じ──いや、彼の場合は娘のことより我が身可愛さなのだ。台車が門に着く前に妻をイカせ、自らも射精しなければ、竜二の持つ拳銃が火を噴くことになっている。現に今、下から見上げるお手伝いの弥生の開ききった媚肉、ムチッと張った双臀の遥か上方に、三階のベランダからこちらを見下ろす竜二の恐ろしい顔が見えていた。その恐怖から気を逸らすために浩は、狂おしくバウンドする志津子の腰の動き、そして剥きくつろげた弥生の女の構造に集中しようとした。頭上のそれは妖美な二十四歳の果肉だった。大勢の人間の目にさらされつつも──いやむしろさらされているからなのか、弥生のクリトリスは充血して大きくふくらみ、鮮やかなピンクの花びらはネットリと花蜜に濡れている。
「ああん、あなた、あなたああッ」
志津子の身悶えが一段と烈しさを増した。秘口を収縮させたまま双臀を上下にバウンドさせるかと思えば、深く挿入した状態で腰全体をグラインドさせた。夫をその気にさせ、自らも高ぶろうと必死なのだ。
「いいッ、いいわッ、感じるううッ」
優美な背中をのけぞらせ、あられもない声を張りあげた。
「志津子おおッ」
美しい妻の狂態に煽られて、浩もがむしゃらに突きあげた。下からの強烈な突き上げに、人妻の豊満なヒップがロデオ競技のように跳ね上がる。それでも夫婦の局部はしっかりと結合して離れない。竜二が見せると言った「うるわしき夫婦愛」とはこのことだったのか。
門前に詰めかけた群衆は、目を離すことが出来なかった。嵐のようなカメラのフラッシュが、跳びはねる人妻の白く豊満な双丘を、そして台車を押す若いお手伝いの剥き身にされた媚肉の妖しい構造を、幾度も幾度も青白い閃光で照らし出した。
著者: 御堂乱
「どこまで許せば満足してくれるの? もう出てって」男の肉茎をしごかされながら悲壮な目で訴える志津子。二人組に占拠された高島家のリビングで続く凌辱の狂宴。妻の痴態を力なく見守る夫、婚約前の躰を穢される家政婦。ついには身を挺して守ろうとした愛娘の操までが……極限状態下に置かれた男女がさらけだす愛と性の真実!