(あぁ、狂う……狂うわッ)
待ちに待ったものが押し入ってくる。子宮がそれを押し包もうとするのが分かった。爛れた媚肉を火のような剛直で抉られながら、マレーナは意味不明な絶叫を迸らせていた。めくるめく快美感に骨の髄まで痺れきってしまい、もう何が何だか分からなくなっていく。血のように真っ赤なものが頭の中にひろがっていた。それが完全に意識を呑み込んだ時、自分は獣に堕ちるのだとマレーナは思った。
「あんたの奥さん、すごい狂いようじゃないか」
「このぶんだと、収容所に行く前に孕んじまうかもなァ」
出典:~敗戦国の人妻 (フランス書院文庫) ~
著者: 御堂 乱
「全員、裸で壁際に並んで、尻をこっちに向けろ」夫の目の前で、餓えた獣たちの餌食になる令夫人。愛する娘をかばうため、兵士に強姦される人妻。収容所内で淫らな性的拷問にかけられる美母娘。縛られ、穢され、弄ばれ……無残に横たわる裸身。敗戦国を舞台に御堂乱が描く壮大なハードロマン!