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手錠だと気づいた時には、もう初美の両手は後ろ手に手錠をかけられていた

結城彩雨

双臀を撫でまわしていた手が強引に太腿を割ろうとして、初美は思わずその手を振り払おうとした。
だが逆に初美の手首がつかまれてしまう。なにやら冷たい金属が手首に巻きついてきた。手錠だと気づいた時には、もう初美の両手は後ろ手に手錠をかけられていた。
「ああッ、なにをするの……は、はずしてッ」
「初美さんが素直に股をひろげないからだよ。その気になれば、君をボクの好きな格好にできるし、そのための道具もいろいろ持ってきたんだ」
大きな黒いバッグを指さして、達也はニヤニヤと笑った。バッグの口が少し開いていて、そこからドス黒い縄束や鎖らしいものも見えた。
「ああ……」
初美は容易ならざる敵の術策に陥ちたと戦慄した。達也を甘く見ていた。裸を見られるだけ、少し触らせればそれで満足すると考えていた。

出典:~美母と群狼 息子の目の前で (フランス書院文庫)

著者: 結城彩雨

(あの子に見られたりしたら、私たち、破滅よ……)背後から息子の悪友に貫かれ、恍惚に喘ぐ初美は、誰にも見せたことのない淫らな牝の顔を浮かべていた。体育館、通学電車、寝室…時と場所を選ばない狼たち。最後の矜持を振り絞る美母の想いを打ち砕くように、物陰から覗き見ている我が子の手には浣腸器が!