(も、もう、どうにでもなればいいわ……)
そんな気持ちになって、夏子は温泉の前へまっすぐ立った。さりげなく裸身の前も後ろもさらした。
そして、冷二と五郎に教えられた通りのポーズを取った。両手で首の後ろから黒髪をかきあげるようにして胸を張り、双臀を後ろへせりだした。乳房を揺すり、双臀をうねらせることさえした。
男たちは我れを忘れて夏子の裸身に見とれている。夢か幻を見ているのではないかと、自分の頬をつねる者もいた。
「美しい……なんて綺麗な身体なんだ。まるでビーナスだ……」
誰とはなしに、うなるような声が出た。
夏子は立ったまま裸身をさらして、石鹸を身体に塗って洗いはじめる。男たちに見られていると思うと、それがなにか得体の知れぬ快美感を生んだ。
ストリッパーまがいのことをさせられる異常さが、夏子の感覚をも異常にするのだろうか……。
出典:~人妻肛虐調教週間 (フランス書院文庫)~
著者: 結城彩雨
どうして、こんなことに……なってしまったの……。淫鬼の奸計に堕ち、調教地獄に見舞われた夏子。夫にさえ晒したことのない菊門に浣腸の毒液を注入されながら、悲哀の翳りを頬に浮かべる姿は、あまりにも美しすぎた……。運命なのか? それにしても、何たる皮肉だろうか? 肉悦の中を彷徨う人妻は、肛虐奴隷として生きるしかない!