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ませた少年にからかわれながら、マレーナはもう一度ゆっくりと、悩殺するように腰をくねらせて下着をズリ下ろしはじめた

御堂乱

人妻の下腹の翳りに視線を吸いつかせたまま、ワイングラスに軽く口をつけ、
「セクシーにと言ったはずだ。嫌々やられても色気は出ない。笑顔を忘れるな。腰ももっと大きくくねらせて。さあもう一度」
ストリップショーのやり直しを命じた。
(く、口惜しいっ……)
死ぬ思いで脱いだパンティを穿き直し、マレーナは屈辱を噛みしめた。
奴隷──いや玩具だ。こうやって自分を弄ばんがために少年は下着を与えたのだとマレーナは気づいた。シルクのパンティはキャサリンの股縄と本質は同じだ。彼女は肉体を傷つけられ、私は心を切り刻まれている。ジョシュアという少年が乱暴者なら、ハンスは陰湿きわまりない悪童だった。どちらもサディストに変わりはない。
(口惜しい……でも耐えるのよ……私は娼婦……今は娼婦になりきるの)
こみあげる嗚咽をこらえ、無理やりに笑顔を作った。
「そう、素敵だよ、マレーナ。君には笑顔とシルクのパンティがよく似合う」
ませた少年にからかわれながら、マレーナはもう一度ゆっくりと、悩殺するように腰をくねらせて下着をズリ下ろしはじめた。
(あァ……熱い……ハアアッ)
見られながら女の羞恥を晒していく。薄い布地が丸まりながら太腿をすべり下りていく感覚に、カーッと全身が熱くなった。恥辱のストリップショーに眩暈がし、足元がフラついた。バランスを崩しつつも足の爪先から下着を抜こうとした時、
「待て」
またもや止められた。

「全員、裸で壁際に並んで、尻をこっちに向けろ」夫の目の前で、餓えた獣たちの餌食になる令夫人。愛する娘をかばうため、兵士に強姦される人妻。収容所内で淫らな性的拷問にかけられる美母娘。縛られ、穢され、弄ばれ……無残に横たわる裸身。敗戦国を舞台に御堂乱が描く壮大なハードロマン!