想像のなかの貴史は「夏海……」と興奮した声で呼びつつ、股の間に身体を割り込ませた。夏海は雄々しく勃起したペニスの先端が肉ビラを掻き分け、膣穴のとば口に亀頭を密着させる様を思い描く。
「あぁ、だめ……初めてなの。あたし、経験ないの。お姉ちゃんを裏切っちゃう……やん、だめ……!」
マゾヒスティックな肉悦が、うっすらと汗さえ滲ませ始めた身体を火照らせた。
貴史に犯されると思うと、甘い悦びが思春期の女体を恍惚とさせる。
(あたし……こんなにも、あいつが……)
指を膣穴のとば口にあて、経験したことのない亀頭の感触を想像して、そろそろと入口付近の肉を擦る。
「あぁ、入れないで……入れちゃダメ……あああぁ……」
妄想の世界では、貴史の陰茎は容赦ない荒々しさで入口から内部に浸食を始めた。
膣内にペニスを受け入れる感覚とはいったいどんなものなのだろう──未知の体験は、想像力では補いようもなかった。だが夏海はいっそう苛烈に膣穴の入口を擦り、もう片方の手をクリトリスに伸ばして肉莢越しに円を描くように揉み込みながら、貴史の怒張に貫かれ、犯された自分を想像して高揚感を膨張させる。
「あ、あん……貴史……」
貴史は正常位で身体を重ね、夏海の両足を荒々しい力でさらに大股開きにした。
「あぁ、恥ずかしい……」
本当に貴史にそうされたように、膝立ちにしていた両足を左右に開き、いやらしいがに股の格好になった。まるで仰向けにつぶれた蛙そのものだ。
貴史は夏海の名を呼びながら猛々しく腰を使い出した。夏海の膣のなかを精悍な前後動で肉棒がヌチャヌチャと出たり入ったりする。そんな風に犯される姿を想像すると無性に肉悦が募った。人前では絶対に見せられない大胆ながに股姿のまま、片手でワレメを上下に擦り、もう一方の手でクリトリスを愛撫する。
ぐちゃ、ぬちょ、ぐちょ。股間から卑猥な粘着音が響いた。淫核とワレメを刺激すればするほど、淫らな愛欲の汁が膣襞から分泌し、穴から溢れ出してくる。
「やだ、あたし……こんなにいっぱい……エッチな音を……あぁ、ああぁ……」
我知らず、両手の動きが加速した。左右の手を股間に伸ばしているため、露わになった乳房が両手に挟まれてくびり出され、勃起乳首ごとエロチックに揺れる。
想像のなかの貴史は、いよいよ腰の動きにスパートをかけた。
『なかに出すよ、夏海ちゃん。いいよね?』
口調は質問形だが、ピストンする腰の動きと、息を乱して生殖行為を続ける赤黒い顔つきは、夏海の返事とは関係なく結果は決まっていることを告げている。
「い、いや。なかはダメ。妊娠しちゃう。お願い、なかはいや……やめて……」
激しく肉莢を擦ると、勃起した肉豆がズルリと莢から剥け、ピンク色の芽を晒した。
ずる剥けになった肉真珠に直接触れ、せわしなく指を動かして肉勃起を擦過する。
「ああぁ、あああぁ……」
ダイレクトに淫核を擦る気持ちよさは、やはり格別だった。思わずひくんと身体が跳ね、背筋が仰け反る。ワレメを擦る快感がそこに加わり、一気に絶頂が近づいた。
「ああん、だめ。妊娠しちゃう。子供ができちゃう。あぁ、お姉ちゃん、許して……ああぁ……あああぁ……」
頭のなかが真っ白になり、天に昇っていくような開放感とともに、アクメの絶頂感が突き抜けた。気がつけば夏海は再び両足を膝立ちにし、ピンと爪先を伸ばしてブリッジの体勢になっていた。
天に向かって股間を突き出すはしたないポーズで、肉悦の頂上を極めたのだ。
「あはぁ……」
アクメの余韻からゆっくりと解放された夏海は脱力し、尻をベッドに落とした。
息を整えつつ、窓越しに離れの方を見る。
出典:~魅惑の桃尻温泉郷 女子大生と恋の四角関係 (リアルドリーム文庫) ~
著者: 庵乃音人
「夏休みって何か予定ある?」密かに恋い慕う大学の先輩・祈里の誘いで訪れた山村。そこで青年は祈里の友人・志摩子の縁談を断るために偽りの婿候補として“お試し婚”をすることになる。祈里への恋心を抱えながらも縮まる志摩子との距離。さらに志摩子の妹も巻き込み、交錯する恋の行方は!?