注入されるのはグリセリンの原液である。すぐに便意がふくれあがって、夏子は裸身に脂汗を滲ませはじめた。
「ああ、う、うむ……」
夏子はキリキリと歯を噛みしばった。さんざん捻じり棒でいじくりまわされた直腸にグリセリン原液が滲みこみ、それがいっそう便意をふくれあがらせるのだろうか。
いくら押しとどめようとしても、薬液はドンドン入ってきて、夏子の腸腔に渦巻いた。
「ああ……お腹が、苦しくなってくるわ……あ、あむ……早すぎるわ、もっとゆっくり入れて……」
「へへへ、じっくり味わいたいってわけか」
と、今度は一転してチビチビと気もそぞろになるほどの遅さで注入してくる。わざと強すぎたり遅すぎたりする。
「ああ、そんな……もっと……普通に入れてください」
「注文のうるさい奥さんだぜ、へへへ、そんなに浣腸が好きなのか」
「……は、はい……夏子、浣腸されるのが好き……あ、こ、こんなことって……」
強要された言葉を口にしながらも、思わずいやでならない胸の内が出そうになって、夏子は唇を噛んだ。
気も狂いそうになる恥ずかしくつらい責めだ。肛門から注入されるだけでもたまらないのに、それが便意を呼ぶのがいっそうたまらなかった。
「ああ、苦しい……つらい、つらいわ……」
夏子が苦悶のうめき声をあげて双臀をふるわせると、冷二と五郎はゲラゲラ笑った。
出典:~人妻肛虐調教週間 (フランス書院文庫)~
著者: 結城彩雨
どうして、こんなことに……なってしまったの……。淫鬼の奸計に堕ち、調教地獄に見舞われた夏子。夫にさえ晒したことのない菊門に浣腸の毒液を注入されながら、悲哀の翳りを頬に浮かべる姿は、あまりにも美しすぎた……。運命なのか? それにしても、何たる皮肉だろうか? 肉悦の中を彷徨う人妻は、肛虐奴隷として生きるしかない!