注入は小刻みで、グリセリン原液がジワリと腸壁に滲みこんでいく。それは初美にとって、叫びだしたくなるじれったさだった。すでに官能の火にくるまれている身体に、さらに浣腸されたらどうなってしまうのか……今の初美に考える余裕はなかった。
「お、おねがい、達也くん……いっそ、ひと思いに……じ、じらさないでッ」
初美はすすり泣きながらもたげた双臀をうねらせて、狂おしく求めた。
それでも達也はニヤニヤと笑って、小刻みの注入をやめようとはしない。しかもノズルは絶えず初美の肛門をこねまわしている。
「ど、どうしたらいいのッ……ああ、たまらないわ……もっと、はやくッ……もっと、入れてッ」
初美はさらに臀丘の谷間をひろげ、いっぱいに肛門を剥きだし、狂おしく双臀をうねらせつづけた。
「こんなふうに入れて欲しいのかい、初美さん。ほうれ……」
達也はシリンダーをグイッと押して、百CCほど注入した。
「ああッ、いいッ……達也くん、いいわッ……ああ、いっぱい入ってくる……」
待ちかねたように初美は悦びを露わにして、白い歯を剥いた。うねらせていた双臀が注入をじっくり味わうように動きをとめたかと思うと、次の瞬間には官能の愉悦に耐えられないかのようにガクガクと腰をゆすりたてた。
「フフフ、そんなにいいのかい、初美さん」
達也に聞かれて、初美は我れを忘れてガクガクうなずいた。
「すごいな。ほんとに浣腸されて悦んでやがる……」
「たいしたよがりようじゃないか。浣腸されるのがそんなに気持ちいいとはな」
「こりゃ本当の変態マゾだ」
皆がニヤニヤと笑って言えば、達也はさらに百CCをグイグイと注入しながら、
「すぐに気をやるよ、初美さんは」
「マジかよ」
「千五百CC入れる間、初美さんは何回イクかな。フフフ、みんなに見られてるんで、イキっぱなしになるかもね」
著者: 結城彩雨
(あの子に見られたりしたら、私たち、破滅よ……)背後から息子の悪友に貫かれ、恍惚に喘ぐ初美は、誰にも見せたことのない淫らな牝の顔を浮かべていた。体育館、通学電車、寝室…時と場所を選ばない狼たち。最後の矜持を振り絞る美母の想いを打ち砕くように、物陰から覗き見ている我が子の手には浣腸器が!
