「ああっ、ああっ……も、もうっ……」
めくるめく快感に気も狂わんばかりだ。
「僕のこと好きかい?」
突き上げを強めながら少年が問う。
「好きッ、マレーナはハンス様のことが好きですッ」
惑乱したマレーナはガクガクと首を縦に振った。親子ほども歳の離れた相手に言うべき言葉ではなかった。
「ならキスしよう」
舌を伸ばして笑いかける少年の口に、マレーナは妖しく濡れた紅唇を夢中になって押し被せた。
「ムウッ、ムウウッ……」
熱く湿った喘ぎが互いの口を行き来する。ヌラヌラと舌を絡ませ合った後、透明な唾液の糸を垂らして唇を離した。
「最高だよ、マレーナ」
「あぁん、ハンス様ァ」
睦まじげに名を呼び合い、腰を振って肉悦をむさぼり合う人妻と少年。端正な美貌を恍惚の色に染めてセクシーにヒップをうねらせるマレーナの姿は、知る人が見たら別人かと疑うほどだ。
出典:~敗戦国の人妻 (フランス書院文庫) ~
著者: 御堂 乱
「全員、裸で壁際に並んで、尻をこっちに向けろ」夫の目の前で、餓えた獣たちの餌食になる令夫人。愛する娘をかばうため、兵士に強姦される人妻。収容所内で淫らな性的拷問にかけられる美母娘。縛られ、穢され、弄ばれ……無残に横たわる裸身。敗戦国を舞台に御堂乱が描く壮大なハードロマン!