舌が絡みあい、ニチャ、ネチャと淫猥な音が響く

そう自分を納得させ、沙恵子は祐司と唇を重ねた。義理の息子の舌が差しだされ、口中に忍んでくる。沙恵子は口をすぼめるようにして、祐司の舌に吸いついた。
ほんのりとバニラを思わせる風味を感じる。
（こんな姿、孝幸さんに見られたら……）
夫のことを思うと、胸が締めつけられる。
罪悪感を誤魔化すように、沙恵子は自らも舌を差しだし、祐司の口腔に挿し入れた。罪の意識を紛らわすには、冷静な判断力など失ってしまうほど感じるしかない。舌が絡みあい、ニチャ、ネチャと淫猥な音が響く。
「んうぅ、溶けちゃいそうだよ」
祐司はせつなげに眉根を寄せながら、夢中になって舌に吸いついている。可愛らしい表情だった。胸がキュンと高鳴り、沙恵子は右手を義理の息子の股間に重ねた。