リンクに広告が含まれています

尻の谷間は影になって見えなかったが、大きな尻肉は扇情的にてかり、貴史を悩乱させる

庵乃音人

志摩子は床に落ちた浴衣を、身体を二つ折りにして拾い上げた。
その動きのせいで、大きなお尻が貴史に向かってグイッと突き出される。
(あぁ、いやらしい……)
豊満な尻桃から、貴史はもう目を離せなかった。
もしかしたら挑発しているのだろうか。志摩子は突き出した尻をプリプリと振り、床に落ちた浴衣を手際よく畳むと、貴史が脱いだ衣服もついでに丁寧に畳む。
風呂場を闇に浮き上がらせるのは、板塀に取りつけられた裸電球一つきりだ。
斜めから差すオレンジ色の光が、豊熟の女体にエロチックな陰影を作りだし、よけい艶めかしさを強調した。尻の谷間は影になって見えなかったが、大きな尻肉は扇情的にてかり、貴史を悩乱させる。蟻の門渡り越しに、志摩子の身体のなかでもっとも秘めやかな部分がチラチラと見え隠れした。
さらにその下には、恥毛の繁茂が縮れた毛先をそそけ立たせている。
「夜になると冷えることもあるんだけど、いい天気でよかった。寒くないでしょ?」
「え、ええ……」
籠のなかのものを整理し終えた志摩子はこちらに向き直り、持参した白い手拭いを手に湯船に近づいてくる。片手で乳房を、片手で股間を隠す仕草が悩ましかった。
手で隠してこそいたものの、やはり乳房の量感には気圧されるものがある。
伏せたお椀のように盛りあがった肉の塊が、歩くたびにたぷたぷと揺れた。
すのこに置いてあった木の桶でお湯をすくうと、洗い場に片膝立ちになり、身体に湯をかけて浄めた。目のやり場に困った貴史は顔を背けつつも、気がつけば、ついチラチラとそんな志摩子の動きを盗み見てしまう。
志摩子はもう一度湯船から湯をすくって肩からかけ、まずは乳房を、続いて股間に手を潜らせ、もっとも秘めやかな部分を素早く浄めた。
女のたしなみとしては当然なのかも知れないが、本来であればそう簡単に男が目にできないはずの行為を見せつけられ、猛烈に興奮が募る。

出典:~魅惑の桃尻温泉郷 女子大生と恋の四角関係 (リアルドリーム文庫)

著者: 庵乃音人

「夏休みって何か予定ある?」密かに恋い慕う大学の先輩・祈里の誘いで訪れた山村。そこで青年は祈里の友人・志摩子の縁談を断るために偽りの婿候補として“お試し婚”をすることになる。祈里への恋心を抱えながらも縮まる志摩子との距離。さらに志摩子の妹も巻き込み、交錯する恋の行方は!?