マレーナは立ち上がり、覚悟を決めてパンティに手をかけた。
生きなくてはならない。汚されても辱しめられても、生きて必ず再び家族と幸せをつかむのだ。
「待て、そう急がなくてもいい。ゆっくりと脱ぎたまえ」
決意に眦を吊り上げた人妻をハンスが笑った。
「つながって腰を振り合うだけが能じゃない。せっかくいい身体をしているんだから、時間をかけて僕を楽しませてくれ」
何を思ったか、サイドテーブルの上に置かれている軍帽を手に取ると、マレーナの足元に放った。
「それを被って、腰をくねらせながら、ゆっくりとパンティをおろすんだ。セクシーにやりたまえ」
マレーナは軍帽を拾い上げて俯いた。
抱かれるだけでは済まない。娼婦のように淫らに振舞い、我が子の年齢に近い少年の目を愉しませなくてはならなかった。
赤い徽章のついた軍帽を目深に被ると、マレーナは腰をくねらせつつ高級パンティをズリ下ろしていく。屈辱に耐えながら膝まで下ろすと、
「待て」
少年がストップをかけた。
出典:~敗戦国の人妻 (フランス書院文庫) ~
著者: 御堂 乱
「全員、裸で壁際に並んで、尻をこっちに向けろ」夫の目の前で、餓えた獣たちの餌食になる令夫人。愛する娘をかばうため、兵士に強姦される人妻。収容所内で淫らな性的拷問にかけられる美母娘。縛られ、穢され、弄ばれ……無残に横たわる裸身。敗戦国を舞台に御堂乱が描く壮大なハードロマン!