(そ、そんな……)
初美はかみしばった口をワナワナとふるわせた。
もうどうなってもいい……なるようになればいい、という諦めと絶望とが初美をドス黒くおおっていく。
いや、我が子に浣腸されるおそろしさよりも、もっと浣腸されて狂わせて欲しいという初美の欲望のほうが大きくなって、自分でもなにを言っているのかわからなくなった。
「直人、ママにお薬を入れて……心配しなくていいのよ……ママはお尻の穴からお薬をいっぱい入れて欲しいの……」
「ママ……」
「は、はやく、直人……ママのお尻の穴に」
初美は誘うように悩ましく高くもたげた双臀をうねらせ、両手でいっそう肛門を直人の目に剥きだした。
母親にそこまで言われてようやく落ち着いたのか、直人は水鉄砲の銃口を初美の肛門へもっていった。たちまちとろけるような柔らかさで初美の肛門が銃口を呑みこみ、長い銃身がヌルヌルともぐりこんでいく。
「ああ、直人……あむッ、いいわ……も、もっと深く……いいッ……」
もう初美は母であることも忘れて、一匹の牝と化した。
「はやく、お薬を……」
うながされて直人は引きがねに指をかけ、ピューッと薬液を注入しはじめた。
「ああ、直人ッ……た、たまらないわッ……い、いいッ……」
初美は今にも気がいかんばかりに妖しい悦びを露わにした。
肛門がヒクヒクと銃身をくい締めて、自ら注入を味わうようなうごめきを見せる。
「もっと、もっと入れてッ……あう、あうう……うむ……」
「水鉄砲の浣腸はどうだい、初美さん、フフフ、息子にやられていると思うと、とくにいいだろ?」
達也に耳もとでささやかれて、初美はガクガクとうなずいていた。
著者: 結城彩雨
(あの子に見られたりしたら、私たち、破滅よ……)背後から息子の悪友に貫かれ、恍惚に喘ぐ初美は、誰にも見せたことのない淫らな牝の顔を浮かべていた。体育館、通学電車、寝室…時と場所を選ばない狼たち。最後の矜持を振り絞る美母の想いを打ち砕くように、物陰から覗き見ている我が子の手には浣腸器が!
