「……まだ。次は直接……」
無常に響いた結の言葉に対し、青年の胸には再度の緊張、股間には歓迎の血潮が集結した。反抗した際の罰も頭をよぎり、結局抵抗らしい抵抗はせずじまい。
ジジ、と下ろされるズボンのジッパーの音と、めくられたトランクスに入り込む外気の冷たさに、賢太の身がさらなる強張りに包まれる。
「ゆ、結ちゃんっ。さすがにそれは、まず……ひっ!あぁっ……」
まずいよ、と言い切るよりも早くに、股間の物が鷲掴まれ。予想外の少女の指の冷たさに息を呑む。
「じっとするの!」
「んぷっ」
顔面への尻騎乗を再び許すのと同時に、勢いに乗じた肉棒が下着からこぼれた。
押し潰される形の賢太の鼻筋が、少女の尻谷のわずかな隙間で息を継ぎ、蒸れた空気を吸引する。噎せ返るほどの甘酸っぱい香りに目を剥いたのも束の間。剥き出しの肉棒が、負けじと蒸れた熱を放ち、天を衝く。
「すごい……。男の人の、興奮するとこんな風になるんだ。……ひっ、ぁ」
血管を浮かばせ隆起しきった肉幹を凝視する結の声に、感嘆の色が滲んでいる。それが尻への鼻息刺激に見舞われて、余計に甘く蕩けた響きに変化した。
顔の上に乗る尻肉が揺らいで、また、一層肉感と弾力、温みを賢太に押し付ける。酸素確保の目処は立ったものの、別の意味で切迫した心情に見舞われ、青年の頬は見る間に紅潮していった。
その火照りは否応なしに、騎乗中の結の尻肉に伝わる。
「息、熱い……お尻、なんだか……ムズムズ、するぅ」
常日頃の少女の声には決して含まれない、媚びた音色が賢太の耳朶に届き、心根をくすぐった。怒張に血液が雪崩れ込み、背徳的な興奮に見舞われた頭が沸騰する。
出典:~ときめきアパート性活 愛しの管理人さんと魅惑の隣人たち (リアルドリーム文庫) ~
著者: 空蝉
ひとつ屋根の下 恋色の陽だまり ボロアパートに独り暮らしをする浪人生・賢太は、一癖も二癖もある隣人たちと深い仲になる。「初めてのおっぱいの感触はどう? 柔らかい?」妖艶な美女・朱里に自信をつけさせてもらった賢太は思いを寄せる管理人の美幸とも心の距離を詰めていくが、なかなか一線を越えられずにいた。浪人生に春は来るのか!?日常に密着したエロス、リアルな舞台設定で送る官能小説レーベル!