待ちきれず吸いついてきた彼の舌先を、美幸の舌が受け止め、そのまますりすりと摺り合わされる

「ふぅっぅぅぅ」
待ちきれず吸いついてきた彼の舌先を、美幸の舌が受け止め、そのまますりすりと摺り合わされる。咀嚼して泡立てておいた唾液を絡めて、美幸の舌が賢太の舌全体を包むように掃き愛でた。その都度グチュグチュと撹拌音が、繋がった口内に響く。
（あぁ、そんな風に切なく鳴かれちゃったら、私……）
慕情が抑制を凌駕し、美幸の眼を蕩かせた。賢太の頬裏、歯茎、舌の根、舌が届く範囲の方々に唾液を摺り込むのが、やめられなくなる。
賢太も視界を奪われている影響か、従順かつ貪欲に行為に溺れてくれた。
「れちゅ、ン、ぅ……はっ、ぁぁ……どう、ですか。美味しい……？」
「ぢゅちゅっ……は、いっ、キス、よだれもっ、ほしいです、もっと……っ」
静まり返った室内に、男女の乱れた息遣いと、ニチャニチャと粘着質な水音だけが響き渡る。
目隠し越しに見つめ合う二人共に、股間の疼きに急き立てられてギアを上げた。